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久保建英 2日前

久保建英のカットインはなぜうまくいく? 偶然ではない身体の動かし方、高確率の突破を可能としているもの【動作分析コラム】

シリーズ:動作分析コラム text by 三浦哲哉 photo by Getty Images

なぜかマイボールになる選手の身体的特徴

 上半身の姿勢を保持しながら、骨盤の動きと連動して前足を引き込んで後ろ足を素早く前に振り戻す、という一連の動きのスムーズさは、いわゆるアジリティの速い選手の特徴になります。

 カットインのプレーでは、スパッと綺麗に相手をかわすだけではなく、相手にボールを触られたり、ガチャンと接触しながら結果的にかわしていくシーンも多くあります。

 今回取り上げたシーンの場合、ボールが相手選手の脚に引っ掛かって浮き上がっていますが、久保は太ももを上手く使ってコントロールし、そのままドリブルを続けています。

 このプレーは決して偶然ではなく、ドリブラーにとって重要な身体的特徴が背景にあります。カットインから加速する際に身体は前傾姿勢になりますが、久保はこの状態でも股関節や膝下の動きの自由度が保たれているため、加速に必要な脚のサイクルを大きく崩さずにイレギュラーしたボールを掻き出して前に持ってくるような動きが可能になるのです。結果的に、マイボールで突破出来る確率が高くなります。

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