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久保建英 2日前

久保建英のカットインはなぜうまくいく? 偶然ではない身体の動かし方、高確率の突破を可能としているもの【動作分析コラム】

シリーズ:動作分析コラム text by 三浦哲哉 photo by Getty Images

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 遡ること約1ヶ月半前、ラ・リーガ第2節のエスパニョール戦で見せた久保建英の今シーズン初ゴールは、右サイドからの見事なカットインから生まれた。ゴール後のパフォーマンスも話題になったが、あのゴールには久保のある“身体動作”の特徴が活かされている。スムーズなカットインからのシュートを成功させるコツとは?(文:三浦哲哉)

『沈むバネ』とは

久保建英
【写真:Getty Images】

 久保建英のプレーを見ていて、スッと背筋が伸びた良い姿勢をしているな、という印象を持つ人は多いのではないでしょうか。久保が持つ上半身の姿勢の良さはトップレベルの選手の共通点であり、『背骨の綺麗なS字カーブ』と『腹〜腰回り、下腹部の筋群の発達』に集約されています。

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 良い姿勢は、プレー中の視野の広さやフィジカルコンタクトの強さだけではなく、『骨盤と連動した股関節の自由度の高い動き』や『バネ』を生みだす土台となり、サッカー選手の高度なスキルや高強度のパフォーマンスにも繋がってきます。

 例えば、カットインのように素早い方向転換からの加速が要求されるプレーでは、進行方向と反対側にあたる外脚(久保が右サイドからカットインするときの右脚)を着地した際に、下半身を曲げてグッと沈み込む動きが出現します。私はこのような動きを『沈むバネ』と表現しており、上半身の重さを骨盤(座骨)に乗せて重心を落とすことで生み出されるバネのような動きを意味しています。

 今シーズンのラ・リーガ第2節、エスパニョール戦で見せた久保のゴールがまさにその『沈むバネ』をうまく利用しています。

 久保のようなトップレベルの選手は、カットインの局面では下半身の脚力だけに頼るのではなく、上半身を上手く使い、さらには骨盤の動きとの連動によって地面に加える力を大きくすることで、スムーズで鋭い動きを可能にしているのです。

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