「そういうのは許されないクラブなので…」
「何もない状態から初めて代表選手という肩書きがついたときには、やはり起伏があったというか、難しいものがありました。でも、悪い意味じゃないですけど、(肩書きが)ついてしまったからには、僕にはもうどうしようもないので、割り切ってプレーするしかないと思うようにしています。
代表という肩書きはもちろん軽いものではないし、誰もがそういうフィルター越しに見られる。ちょっと難しいかもしれないけど、フィルターを介して見られても、マイナスに見られない選手になっていけたら、と思っています」
代表にふさわしいように、いつもより上手くプレーしよう、といった“色気”の類が出るケースもあるのか。こう問われた望月は間髪入れずに首を横に振りながら、こんな言葉を返している。
「いや、そういうのは許されないクラブなので。それは記者のみなさんが客観的に判断するものだと思いますけど、僕個人としてはそのようにプレーするのはありえないと思っています」
中国、バーレーン両代表に連勝した9月シリーズを、ともにベンチ入りメンバーから外れて終えた直後。バーレーンから帰国した翌日に合流した町田の練習後に、黒田監督からカミナリを落とされた。
望月自身は「要約すると、頑張れよ、という感じですかね」と黒田監督による説教の中身に関して言葉を濁した。対照的に指揮官は、望月の可能性に大きな期待を寄せているからこそお灸をすえたと明かした。