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【アーセナル分析コラム】はっきりと現れた主力と準主力の差。「今は自信がなさそう…」ジェズスに足りなかったことは?

シリーズ:分析コラム text by 竹内快 photo by Getty Images

ジェズスに足りなかった動き


【写真:Getty Images】

 イレギュラーなイレブンだったことで、前半ではしばしば左右両サイドで攻撃の停滞が発生した。

 通常であれば、右サイドでチャンスメイクを行い、左サイドでゴールを仕留める、という形がアルテタ・アーセナルの十八番である。しかし、サウサンプトンとの一戦では、いつもの流動的な攻撃が再現できないため、押し込むことはできても手詰まり感が見えた。

 最も分かりやすい例が右SBパーティの動きだ。同選手はサカに対して適切なタイミングでオーバーラップやインナーラップでサポートすることができず、背番号7の突破力頼みという状況が生まれた。

 パーティは本職SBの選手ではなく、彼を責めるのは酷である。むしろ、後ろに残ってミドルを狙った方が脅威になるだろう。筆者はジェズスがサカのサポートに回るべきだったと考えている。

 ブラジル人FWは左に流れた位置取りをしていることも少なくなく、しばしばスターリングとポジションが重なっていた。であれば、ハヴァーツが中央に残り、ジェズスが右に流れた方がゴール前の迫力は増すはずだ。

 ジェズスがサカの前方、すなわち右のポケットに走り込み、パーティがボックス外からミドルを狙える位置取りをする。サカを自由にするためには、右サイドにジェズスの献身的なサポートが必要だった。

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