「ダービーの流れを持続するために…」
「私はいつも試合前日にメンバーを伝えますが、今回はギリギリまで悩んで試合当日のミーティングで伝えました。疲弊している選手が多く、ケガを抱えている人間もいる中、ダービーの流れを持続するために同じメンバーで戦いました」
小菊監督が言うように、今回も11人全員が強硬出場し、埼玉スタジアムでの難しい一戦に挑んだ。
最終ラインの統率役である田中は1トップのチアゴ・サンタナ、トップ下に入った原口元気らの動きを見つつ、スキを作らない守備を心掛けた。
「形はダービーの時と変わらず、守備でしっかり前からハメていくという狙いがあって、それが頭からできていた。前の選手も一生懸命追って(相手を)限定してくれたので、組織的な守備ができたと思います」と背番号10は手ごたえを感じながらプレーしていた。
いい流れの中、セレッソは早い段階で先制点をもぎ取る。17分の左CK。ルーカスのキックは少し流れて大きくなったというが、逆にそれが奏功。ファーサイドの進藤亮佑と為田大貴が安居海渡と2対1の状況になり、大外の為田がフリーで右足シュートをねじ込んだのである。
「セットプレーはしっかり配置をつけていた。ニアもファーも狙いを持っていて、タメ君がうまく入ってくれた」とニアで囮になった田中はしてやったりの様子だった。