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Jリーグ 8時間前

なぜ逆転負け…。鹿島アントラーズが続けた「イージーなミス」。「もう1回原点に立ち返るべき」【コラム】

シリーズ:コラム text by 加藤健一 photo by Getty Images

「負けに不思議な負けなし」「意識の問題」

「勝ちに不思議な勝ちあり、負けに不思議な負けなし」とは、プロ野球の名監督だった野村克也さんが遺した言葉である。運など、様々な要因が味方して勝つことはあるが、負けるときは、必ず何かしら原因がある。そして、原因を1つに断定して断罪することは簡単だが、2-0から逆転負けするからには、それ相応の原因がある。

 関川は「全員の意識の問題」だと言った。前半終了間際の1失点目、そして、同点に追いつかれた直後の3失点目に関しては、絶対に失点してはいけない時間帯だった。

 関川は「2日間休んでいるし、リカバリーはちゃんとやっているので、それは言い訳にならない」と否定したが、現実問題として疲労という要素は言及しなければならない。21日に柏レイソルと対戦し、そこから中3日で天皇杯・ヴィッセル神戸戦、さらにそこから中2日でこの試合を迎えた。実に8人がこの3連戦すべてに先発している。60分を過ぎ、明らかに足が止まり始めたタイミングでの連続失点だった。

 湘南のボール保持率は61%で、ダブルスコアとなる371本のパスをつないだ。両ウイングバックが外に張り、3バックの両脇からパスを供給される。ウイングバックとインサイドハーフ、そこにアンカーやFWが加わり、数的優位を作りながら相手の背後を取り、ゴールに迫っていく。

「相手が3バックで、数で殴ってくる感じだった。それに対してなかなか横ずれできなかったり、受け渡しのタイミングも遅れていたので、そこは改善できたらと思う」(濃野)

 鹿島は4バックなので、特にサイドハーフとサイドバックのスライドが遅れれば、簡単に裏を取られてしまう。ボディーブローのように繰り返す湘南の攻撃に、鹿島の守備は疲弊していった。

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