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世界最高峰の強者が揃うプレミアリーグにおいて、アカデミー出身選手が活躍する場は限られてきている。今夏も多くの有望株が育ったクラブを離れる決断をしているが、退団してから成功を収めた選手もこれまでに多数存在する。今回はその前例として、アーセナルを退団してから大ブレイクしたアカデミー出身選手を紹介する。
FW:ドニエル・マレン(オランダ代表)
【写真:Getty Images】
生年月日:1999年1月19日
現所属クラブ:ドルトムント(ドイツ)
アーセナル在籍期間:2015年夏~2017年夏
昨シーズンにドニエル・マレンは、ドルトムント加入してから最高のシーズンを過ごした。絶対的なスタメンというよりも、スーパーサブでチームに貢献する形が多かったが、ブンデスリーガでは初となる2桁ゴールを記録(13得点)。UEFAチャンピオンズリーグ(CL)では古巣PSVとの準々決勝で貴重なゴールを決めて、決勝進出に貢献している。
そんなオランダ代表FWも2年という短い期間ながらアーセナルに所属していた経験がある。2015年夏にアヤックスからロンドンの名門に加入すると、1年目からU-18の主力へと定着。U-18では通算21試合で11ゴールとハイペースで得点を重ね、カテゴリーを上げたU-23(現U-21)でも活躍していた。
この活躍を受けて2017/18シーズンに向けたトップチームのプレシーズンメンバーにも選出され、実際に試合にも出場していた。ところが移籍市場閉幕間際にPSVからのオファーを受けるとアーセナルは売却を決断。移籍金はわずか60万ユーロ(約9600万円)で、その後の活躍ぶりを踏まえると時期尚早の放出となったかもしれない。
PSV移籍後のマレンの活躍は印象的で、2年目の2018/19シーズンからは3季連続でリーグ戦2桁ゴールを記録。中でもPSVでのラストイヤーとなった2020/21シーズンは公式戦45試合で27得点10アシストという圧倒的な成績を残し、2021年夏にドルトムントへ3000万ユーロ(約48億円)の移籍金で引き抜かれた。アーセナルを退団してからわずか4年で移籍金は50倍へと膨れ上がっており、後に売却をするにしても、期限付き移籍で経験を積ませて評価を高めてからなど他の方法もあったかもしれない。
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