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バルセロナの下部組織で育った選手は、世界各地で活躍を続けている。リオネル・メッシやアンドレス・イニエスタのように、そのままトップチームに昇格して主力になった選手もいれば、道半ばでクラブを離れ、他のチームで飛躍を遂げた選手もいる。今回は、様々な理由でバルセロナを離れ、ほかのクラブで一流になった選手を紹介する。
FW:マウロ・イカルディ(元アルゼンチン代表)
【写真:Getty Images】
生年月日:1993年2月19日(31歳)
所属クラブ:ガラタサライ(トルコ)
2023/24リーグ戦成績:34試合25得点9アシスト
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アルゼンチンで生まれたマウロ・イカルディは、9歳のときにスペインへ移住し、2008年にバルセロナの下部組織(カンテラ)に加入した。その後、順調にカテゴリーを上げていったが、2011年にイタリアのサンプドリアへレンタル移籍することが決まり、その後スペインに戻ることはなかった。
イカルディは、バルセロナのカンテラ育ちとは思えないプレースタイルだ。ゴール前で勝負をすることを好む典型的なストライカーで、シュートテクニックとゴール嗅覚を最大の武器としている。憧れの選手としてガブリエル・バティストゥータをよく挙げていることからも分かるとおり、「バルセロナっぽさ」がないFWと言えるだろう。
だからこそ、行く先々でゴールを量産する能力はバルセロナが持っておきたい武器だったかもしれない。インテル在籍時には2度、ガラタサライでも1度、リーグ得点王の個人タイトルを獲得した。2019年に加入したパリ・サンジェルマンで定位置を得られなかったイカルディがバルセロナで定位置を取れるかと言われれば難しいと言わざるを得ないが、キャリアで6度シーズン20得点超えを達成している安定した決定力は魅力だ。
なぜバルセロナはイカルディを手放したのかについては諸説あるが、あまりの問題児でバルセロナが見切りを付けたというのが有力だ。
イカルディはインテルに在籍していた2016年に出した自叙伝の中で、ラ・マシアでチームメートの誕生日パーティーをした際、真夜中に消化器を持ち出して至るところにぶちまけたというエピソードを明かした。これを機にバルセロナを追い出されたそうで、「ようやく夜に自由な時間を過ごせるようになった」と当時を回想している。バルセロナ側の証言がないため、この事件が直接の原因だったかは分からないが、少なくとも優等生でなかったことは確かだろう。
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