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Jリーグ 5日前

「神様は見ていると…」清水エスパルス、秋葉忠宏監督が号泣したわけ。「普通じゃできない…」溢れ出た熱い思い【コラム】

シリーズ:コラム text by 藤江直人 photo by Getty Images

「みんなでイジっていました」

「そうやって頑張る選手がいるから自分も頑張れる。試合に出る選手もいれば出られない選手もいるし、プロでは苦しい時間の方が多いなかでどれだけ踏ん張れるかが、サッカー人生を長くするとか、人間性を大きくするとか、成長につながると思うので。

 彼を見ていると頑張れば結果がついてくると感じさせるし、自分も負けないように頑張るだけだし、他の選手の刺激にもなってくれればさらによくなってくると思う」

 後半開始からボランチとして途中出場し、鋭い縦パスを藤枝ゴール前へ通し、西澤の同点ゴールの起点になった矢島慎也も「ロッカールームでも、ほぼ泣いていましたからね」と秋葉監督に言及した。

「監督が(公式会見のために)出ていった後は、けっこうみんなでイジっていました。多分、健太のことで泣いたんですよね。自分も近くで見ていて、年下ですけど、健太の立ち居振る舞いは本当に素晴らしいとずっと思っていたし、そういう選手が結果を残して、自分も2試合前に結果を残したし、前節は(ドウグラス・)タンキが結果を残しているし、競争力というか、レベルが本当に高くなってきたと感じています」

 今シーズンにレノファ山口から加入した矢島は、途中出場した14日の古巣・山口戦で勝ち越し、そしてダメ押しのゴールを決めていた。さらに台風10号の影響で中止となり、18日に組み込まれた敵地での徳島ヴォルティス戦では、同じく途中出場のFWドウグラス・タンキの2ゴールで逆転勝ちしている。

 ドーピング検査の対象となり、試合後のピッチから別室へ直行していた西澤はロッカールームでも、その後の公式会見でも自分に言及した秋葉監督が涙した姿を知らなかった。別室を一時的に退出し、メディアの質疑応答に応じた西澤は、指揮官の男泣きに「そうなんですね」と苦笑しながら復帰戦を振り返っている。

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