9位:上海海港足球倶楽部(中国)
監督:ケヴィン・マスカット
2024リーグ戦成績:1位
総市場価値:1849万ユーロ(約29.6億円)
最高額選手:オスカル(市場価値:450万ユーロ/約7.2億円)
中国の強豪クラブである上海海港足球倶楽部が、AFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)出場クラブの市場価値ランキングで9位に食い込んだ。総市場価値は1849万ユーロ(約29.6億円)となっている。
2010年代、中国サッカー界はアジアのみならず世界中の注目を集めていた。習近平国家主席が中国のサッカー超大国化政策を打ち出したことによって、移籍市場における中国クラブの巨額投資が活発化。欧州で名の知れた選手たちが数多く中国に流れ、中国サッカー・スーパーリーグは空前の“バブル期”に突入した。
札束の力を見せつけるクラブの中でも、特に目立っていたのが上海海港足球倶楽部だ。バブル期当時は「上海上港集団足球俱楽部」というクラブ名だったため、こちらの名称を記憶に留めている人も多いかもしれない。
これまでに獲得してきた選手は、ブラジル代表でも活躍した“怪物”フッキや、現在も在籍する元同国代表のオスカルをはじめ、オーストリア代表の歴代最多出場記録保持者であるマルコ・アルナウトヴィッチなど豪華な顔ぶれが揃う。
また、クラブは故スヴェン・ゴラン・エリクソンやアンドレ・ビラス・ボアスといった監督たちを招聘してチームを強化。2024シーズンからは、昨季まで横浜F・マリノスを率いていたケヴィン・マスカット監督が指揮を執っている。
クラブ名から企業の名前を排除する中国サッカー協会(CFA)の方針を受けて、2021年には現在の名称「上海海港足球倶楽部」へ変更。裕福な中国サッカー界の象徴的存在だったクラブは、いまもランキングでトップ10に入るだけの市場価値を維持している。