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セリエA 1週間前

イタリア代表復権の鍵はセリエB? 真の強豪に返り咲くために。 “メイド・イン・イタリー”プロジェクトの全貌【コラム】

シリーズ:コラム text by 佐藤徳和 photo by Getty Images

「中盤には高いレベルの選手が存在する」

「ユース世代の指導者は、ポゼッションのためのトレーニングばかりをする。そのため、中盤には高いレベルの選手が存在する」と言及している。ミランには、16歳ながらU-19イタリア代表のエースとなり、セカンドチームで今季からセリエCに加盟したミラン・フトゥーロでプレーするフランチェスコ・カマルダがいる。

 文字通り、未来を意味する”フトゥーロ”を背負う存在であるが、今のイタリアは16歳の少年に期待を寄せなければならないほど、ストライカーが不足している状況だと言えよう。ビッシディは「17歳までは、我々イタリアも優れたCFを擁するが、それ以降は不在となる。その原因は二つある。一つは、ドリブル、ヘディングシュート、シュート、相手のマークを外すといったCFを養成するためのトレーニングをしていないからだ」

「もし私が、競泳の自由形の選手であれば、バタフライの選手と一緒には練習はできない。自由形のための特別なものは何一つ得られることはないからだ。確かにサッカーはチームスポーツである。しかし、ピッチの中には特定のエリアや役割があり、その中で、ある動きが他のポジションでの動きよりも大切なものとなってくる」と、CFのために特化したトレーニグが不足していると力説する。

 そして、二つ目の問題は、「指導者が、『簡単に! 簡単にやれ!』と叫べば、若い選手は萎縮し、最低限必要なことだけをするようになってしまう。そうすると、選手の才能は伸びず、ありふれた選手になってしまう」と話し、指導者たちの指導法に問題があることを指摘している。ドリブラーが多く育たないイタリアの要因はこういったところにもあるのだろう。

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