リッカルド・カラフィオーリの不在、そして…
インテルではベンチスタートが多いものの、イタリア代表チームではトップスコアラーを維持。ボックス内でのストライカーのような冷静沈着な動きで得点を積み重ね、アッズーリではスパレッティ監督の信頼を勝ち取っている。
追加点は、この試合で先発に名を連ねたモイス・キーン。GKが弾いたこぼれ球を確実にゴールに押し込んだ。昨季はユベントスで無得点と不振に喘いだが、新天地のフィオレンティーナでは、公式戦で4ゴールと好調を維持し、代表でも調子の良さをうまく持ち込むことに成功した。
終盤には1点を返され、無失点で試合を終えることはできなかったが、なんとか勝ち点3を手に入れることは成し遂げた。結果は出したが、内容は決して喜べるものではなかった。特にフランス戦で負傷したリッカルド・カラフィオーリの不在は大きく感じさせるもので、守備では3バックの間にパスを通され、決定機を許し、攻撃ではアレッサンドロ・ブオンジョルノが後方から攻め上がりを見せたが、パスの精度を欠いていた。
「史上最悪のパフォーマンス」と糾弾されたEURO2024の悪い流れを絶つことはできたかもしれないが、多くの国が畏怖の念を抱いたかつてのイタリアには遠く及ばない。その問題の一つは、ストライカーの欠如だ。
1982年W杯得点王のパオロ・ロッシ、先日、逝去した1990年同大会得点王のサルバトーレ・スキラッチ、ワンタッチストライカーのフィリッポ・インザーギといった9番タイプの点取り屋を数多く輩出してきたイタリアだが、CFの不在が問題視されている。イタリア代表アンダー世代のコーディネーターを務めるマウリツィオ・ビッシディはこう分析する。