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セリエA 1週間前

イタリア代表復権の鍵はセリエB? 真の強豪に返り咲くために。 “メイド・イン・イタリー”プロジェクトの全貌【コラム】

シリーズ:コラム text by 佐藤徳和 photo by Getty Images

フランス撃破にも警鐘を鳴らすレジェンドの存在

 1994年W杯で、アッズーリを準優勝に導いた名将アリーゴ・サッキは、試合後にこう振り返っている。

「パルク・デ・プランスで戦うこと自体が容易なものではないのに、キックオフから数秒でゴールを許してしまっては、問題は信じられないほど大きくなってしまう。しかし、選手たちは、私を驚かせた。彼らは犠牲的精神を備え、ひたむきにプレーし、強い意志を持って戦い、劣勢の流れをひっくり返した。早い時間での失点に、精神的に崩れることもなく、イタリアが重要なナショナルチームであるということをもう一度示そうとしたのは、本当に素晴らしかった」と手放しで称えた。

 その一方で、「もちろん、フランスのパフォーマンスを考えると、リードを奪った後の彼らの傲慢な態度を見逃すことはできない」と先制後のフランスの戦い方に問題があったことも指摘している。

 さらに「この勝利を満喫し、この成功に至った理由を振り返らなければならない。とりわけ、今日のような戦いを継続し続けることが必要だ。私は満足はしていない。

 一つの試合の素晴らしいパフォーマンスだけで、『我々は立ち直った』とは言うことはできない。トンネルを抜けるためには、まだ高いレベルの試合を続けることが不可欠だ。フランスを彼らのホームで倒したからといって、自分たちが超一流の選手たちであると思い込んでしまったら、大きな問題になってしまう」と一喜一憂することのないように強調した。

 10日のイスラエル代表との第2戦は、同国がガザ紛争下にあるため、ハンガリーのブラペストでの開催となった。FIFAランキング79位の相手に対し、序盤から押し込まれる場面が続く。それでも38分、ディマルコの左サイドからのクロスをフラッテージが胸で叩き込み、先取点を奪う。フラッテージはこの得点で、代表での通算ゴールを7に伸ばした。

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