スイス代表
監督:ムラト・ヤキン
最新FIFAランキング:15位
9月成績(ネーションズリーグ・リーグA・グループ4):2敗(順位:4位 / 4カ国中)
近年、欧州の舞台で安定した成績を収めてきたスイス代表。UEFA EURO 2024(ユーロ2024)ではイタリア代表を撃破してベスト8まで勝ち残ったが、一転して9月のUEFAネーションズリーグでは大きく調子を落としている。
小国・スイスがEUROで存在感を示すようになったのは、2016年のフランス大会からだ。同大会で史上初のベスト16に進出すると、以降の2020年大会と2024年大会はベスト8に食い込み、「難敵」のイメージを確立した。
スイス代表を率いるのは、ムラト・ヤキン監督。現役時代に“ヤキン兄弟”として名を馳せ(弟はハカン・ヤキン)、2006年に現役を引退すると指導者の道に進んだ。2021年8月にスイス代表指揮官に就任すると、チームを2022年のFIFAワールドカップ(W杯)出場に導き、EURO 2024では前述したとおりベスト8に進出。準々決勝のイングランド代表戦もPK戦までもつれ込む紙一重の戦いだった。スイスサッカー協会(SFV)が有能な指揮官との関係性を持続させたいと願ったのはごく自然なことであり、今年7月には両者の契約延長が発表された。
しかし、大きな期待が寄せられた9月のネーションズリーグで、スイス代表は思わぬ苦戦を強いられている。リーグA・グループ4では2戦2敗。デンマーク代表に0-2、スペイン時代に1-4と、失点の多さが気になる。特にスペイン時代戦は、20分に相手選手の1人が退場したにも関わらず大敗してしまったことで、試合終了後の『スタッド・ドゥ・ジュネーヴ』ではスイスサポーターからブーイングが起こった。
強豪国の仲間入りを果たしたことで、いまのスイス代表は少しでも結果が伴わなければすぐに疑念の目が向けられる。EURO 2024の残像がいまだ消えない中、サポーターが不満を抱くのは仕方ないのかもしれない。