「それがJ1とJ2の差」
その後も主導権は変わらない。千葉はミスが多いことでテンポが生まれず、自陣から抜け出せない。当然のことながらアタッキングサードまでボールを運ぶことができない状態が続く。前半終了間際に高木が中央に切れ込み左足を振っていくが、相手キーパーに対応されてしまう。
高木は「自分にとってはチャンスのシーンだったので、1本でも決まれば流れは変わるだろうし、決められるか、決められないかの差は大きい。それがJ1とJ2の差でもあると思います」と話した。
京都がプレスに来ることで、ディフェンスラインの後方にはスペースができる。千葉はアバウトに前線に放り込み、ボールを収めて活路を見いだそうとするが、「1枚を剥がせればチャンスになる場面はありましたが、中々、その場面は少なかった」(高木)と言う。
0-1のまま後半を迎えると、49分には川﨑颯太のパスを受けたマルコ・トゥーリオにループシュートを決められると、85分には平戸太貴に試合の行方を決定づける3点目を打ち抜かれ、3度目の下剋上は起こせず、千葉は敗退を告げる主審の笛を聞いた。
現在、J1で最も勢いのある京都に90分間、押しに押され打開策は見つけられず、相手の脅威になるようなシーンも少なく、シュート数も千葉の3本に対して京都は17本と圧倒された。試合後の記者会見に出席した小林慶行監督は「本当に明確に力の差を感じましたし、そこはもちろん悔しいです」と完敗を認めた。