12位:アタランタ(イタリア)
【写真:Getty Images】
昨シーズンにアタランタはUEFAヨーロッパリーグ(EL)準々決勝進出でリバプール、準優勝でマルセイユ、決勝でレバークーゼンを撃破し、クラブ史上初となる欧州カップ戦優勝を成し遂げた。
一度マンネリ化しかけたチームを再び欧州戦線へと返り咲かせたジャン・ピエロ・ガスペリーニ監督の手腕は見事だろう。就任9年目となる指揮官の下で今夏はクラブ史上最大規模の大型補強を敢行。1億1400万ユーロ(約182億円)もの資金を移籍市場に投じて、正真正銘のビッグクラブになるべく即戦力を獲得した。
しかし、移籍市場終盤にトゥーン・コープマイネルスが退団し、エースのジャンルカ・スカマッカが年内絶望の大怪我を負うなど、すべてが順風満帆とはいっていない。それでも「攻撃力」を「22」とCL出場チームの中でもトップクラスの数値をつけた。スカマッカの代わりに獲得したマテオ・レテギが代役以上の働きをみせており、アデモラ・ルックマンとシャルル・デ・ケテラーレのシャドーも開幕から多くの得点に絡んでいる。
一方の「守備力」は今シーズンの開幕からやや不安を残すパフォーマンスとなっており、インテルとの第3節ではまさかの0-4の敗戦。その原因の一つとなっているが、昨シーズンのリーグ戦ラストマッチで守備の要であるジョルジオ・スカルビーニが前十字靭帯断裂の大怪我を負ったことで、今夏に代役の補強も行ったが現状ではその穴を埋め切れていない印象だ。
それでもCLとリーグ戦を並行して戦い抜く力は持っているだろう。同じように過密日程で、強敵ばかりと対戦するELを勝ち切ったことで、「勝負強さ」を含めたチーム全体のメンタリティは向上しているはずだ。