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Jリーグ 2か月前

なぜ安部大晴はいつも笑顔なのか? V・ファーレン長崎で愛される20歳の魅力は「スキルと頭の回転。あとは…」【コラム】

シリーズ:コラム text by 椎葉洋平 photo by Getty Images

安部大晴が愛される理由

「ファンサービスでは笑顔で対応するのはもちろん、感謝の『ありがとうございます』『お疲れ様でした』など、当たり前のところはしっかりやるようにしています。声をかけられると嬉しいですし、ファン・サポーターがいるからこそ自分たちは頑張れているので、常にファン・サポーターの方たちのことを思いながらのファンサービスを心掛けています」

 プレーぶりや下部組織出身ということだけでない、安部が多くのファン・サポーターから愛される理由を知った瞬間だった。

「インテリオール(インサイドハーフ)で出たとしたら、やっぱり得点とかアシストが求められる」と語っていただけに、いわき戦では得点もアシストも付いていないことに満足はしていないかもしれないが、4度の決定機を演出し1つが得点につながった事実は見逃せない。

 チームとしても後方からのビルドアップという継続して取り組んできた形だけでなく、ロングボール主体の新たな形で勝利を挙げたことで幅は広がった。そして、そのいずれもスタメンで起用され出色のプレーを披露した安部の存在感は増すばかりだ。残るすべての試合で結果を求められる長崎にとって、試合の流れと関係なく得点につなげられる存在は大きい。

 下平監督は安部の特長を「怪我(での離脱)が長かったですけど、彼が元々持っているスキルと、頭の回転の速さ。あとは最後まで走れる体力的な部分」と評し「チームの主軸に育っていってほしい」と期待を寄せる。

 多くの選手に蓄積疲労があるなか、最終盤に出場時間を伸ばす20歳が「最初怪我で出遅れた分、チームに貢献できていない」(安部)という悔しさをラスト7試合にぶつける。

(取材・文:椎葉洋平)

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