キャプテンとしての決意
チームとしての方向性は間違っていない。ただ、ここぞという場面で決め切れず、ここぞで失点する。だからこそ古賀は「今のチームは成功体験を積むしかない」と言う。「良い形が作れているとはいえ、得点を取れていないのは事実ですし、全員が自信を持ってやれているのか、これでいいのかという確証をもっているのか。成功体験を積むことでしか気持ちの部分で変化を起こせないと思うし、やってきた流れで1点を取ることが大事」
「守備に関してもガムシャラにやっていると思いますが、ちょっとした隙や緩さでやられてしまう世界だと思うので、突き詰めていくしかない」と、確かな意思を宿らせ強い口調で語った。
降格圏に沈む磐田との勝点差は2となり、迫り来る足音が徐々に近づき、背後を気にしなければいけない状況になってきた。古賀は次のように言う。
「順位的には苦しい立場かもしれませんが上との勝ち点差を見れば、まだまだポジティブな要素を見つけられる位置にいられると思っているので、なおさら勝点を獲れなかったことはショッキングですけど、試合は続きますし、自分たち次第で順位を上げる可能性は残されているので、前を向き進んでいくしかないと思います」
キャプテンとして苦しむチームを支え「改善していく場の中心にいたい」と話すと「下を向いている暇はない」と決意を示した。チームが一つとなりポジティブな声を掛け合いながら練度を上げていくことが今のチームに必要となる。
ここからの残り9試合、すべてが正念場だ。浮上のきっかけを掴むためにも次節の鹿島アントラーズ戦で白星という結果を残し、成功体験のベースにしたい。
(取材・文:石田達也)