3位:インテル(イタリア)
【写真:Getty Images】
監督:シモーネ・インザーギ(4年目)
戦力値:91(攻撃力23、守備力22、選手層23、勝負強さ23)
現在のインテルはセリエAの中でも群を抜いた存在である。昨シーズンはUEFAチャンピオンズリーグ(CL)のラウンド16でアトレティコ・マドリードに敗れたが、リーグ戦では2位のACミランと19ポイント差をつけて独走優勝。心身ともに充実した戦力を保有している。
今夏の移籍市場では、オーナー交代が良い方向へと働き、財政的な影響での主力放出がなかった。昨シーズンのリーグ優勝メンバーが残留した上で、ピオトル・ジエリンスキとメフディ・タレミをフリーで獲得。「選手層」に更なる厚みが増した。
ラウタロ・マルティネスとマルクス・テュラムの「攻撃力」は抜群だ。ハカン・チャルハノールやニコロ・バレッラ、ヘンリク・ムヒタリアンら中盤の選手も含めて完成度が高く、得点パターンも豊富。今シーズンのセリエAでは開幕4試合で2引き分けと勝ち切れない試合もあるが、主力の大半が国際大会に出場していたことを踏まえると、CL開幕後にはギアが上がってくるだろう。
「守備力」も非常に安定している。フランチェスコ・アチェルビ、アレッサンドロ・バストーニ、バンジャマン・パヴァールという経験と実力を兼ね備えているストッパーに加えて、守護神のヤン・ゾマーも健在。今夏のユーロでレギュラーとして起用されていたオランダ代表DFステファン・デ・フライがサブにいる充実ぶりだ。
昨シーズンのCLでは先述した通り、ラウンド16でアトレティコ・マドリードに敗れてしまったが、狙うは一昨シーズン以来のファイナル進出だ。インテルはスタメンだけでなく、途中から試合に入るスーパーサブも充実しており、この「選手層」の厚さはトーナメント向きと言えるかもしれない。リーグとの兼ね合いになるだろうが、彼らが今季のCLでも主役に躍り出る可能性もあるだろう。