今のところは効果的は超攻撃的布陣
4点を失って集中力が落ちてきたバーレーンに対して、交代出場の久保建英、中村、小川が容赦なく追加点を狙っていく。もはや相手はバーレーンというより、ポジション争いのライバルになっていた感があった。
小川が中村のシュートのこぼれ球を頭で押し込む執念を見せて5点目。さらに久保のボレー、伊東のラストパスから交代で入っていた浅野拓磨のシュート、久保のパスから中村が抜け出して小川がシュートと、執拗にゴールに迫っていった。
ワールドカップ(W杯)のアジア出場枠が拡大し、各グループの1、2位はストレートイン。3、4位でもプレーオフのチャンスがある。4位でも望みがあるので、中国やバーレーンは日本に勝てなくても失点をなるべく少なくしたかったはずだ。どちらも守備を固めている。しかし、日本には通用せず、いずれも大量失点となった。
日本の攻撃型3バックが強力すぎたのだ。三笘、伊東の両翼を止めるのは至難。さらに中央も守田が2シャドーに加勢する分厚さがある。バーレーンはコンパクトな守備で前半は対抗できていたが、鎌田と守田の機転によって分解されるとアタッカーの個の能力に蹂躙されて抗う術もなくなった。
今予選の序盤を戦うにあたって、日本の超攻撃布陣は効果的だった。ここから流れが変わる可能性もないとは言えないが、格の違いを見せつけた連勝だった。
(文:西部謙司)
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