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日本代表 1週間前

【英国人の視点】サッカー日本代表は「ワールドクラス」なのか? 三笘薫の言う通り。評価はすぐに変わるだろう

シリーズ:英国人の視点 text by ショーン・キャロル photo by Shinya

「世界的」とは言い難い理由

 まず、ワールドカップ予選はオープンな大会ではなく、地理的に分けられているため、一部の国々は他の国々に比べて比較的容易に本大会に進出することができる。もし、日本代表が毎回ヨーロッパや南米、アフリカのチームと対戦していたら、これほどの常連になっていただろうか。

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 FIFAランキングシステムも、国際サッカーの現状を正確に反映しているとは言いがたく、むしろ非専門家が知識を補うための参考資料に過ぎない。また、炭酸飲料会社のスポンサーシップの一環として利用される指標でもある。

 また、森保一監督のチームは確かにスペイン代表とドイツ代表を破ったが、その大会ではコスタリカ代表に敗れ、約1年後のAFCアジアカップではグループステージでイラク代表に、準々決勝でイラン代表に敗れた。このような不安定さがあるため、「ワールドクラス」とは言い難いのではないだろうか。

 結局のところ、この問題は主観的なものである。日本代表は調子が良ければどんなチームでも倒すことができるが、調子が悪ければ予想外の敗北を喫することもある。「ワールドクラス」に関する議論は、現在の多くの議論と同様に、その主張をする人の偏見や目的に左右される部分が大きい。

 例えば、イバンコビッチ監督を見てみよう。彼は自分のチームが圧倒されるのを目の当たりにし、その敗北を説明する理由が必要だった。戦術が間違っていたとか、選手が悪かったとは言いにくいだろう。相手チームを称賛することで、何とかしてその敗北の痛みを軽減しようとしたのである。

 一方で、森保監督と日本の選手たちは、この大勝を「ただの3ポイント」という決まり文句で片付けた。

 日本代表の中でもっとも「ワールドクラス」と頻繁に称される三笘薫も、試合後この点について慎重な姿勢を見せた。

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