「4−4−2でくるイメージで分析していた」
「基本的に相手が[4−4−2]でくるイメージで分析していたなかで、まずは相手の2トップに対して3バックがビルドアップでボールをもつ。そこから前回もずっとやっている形として、ウイングバックにプラス、シャドーと1トップの計5人で、相手の4バックに仕掛ける。アジアのなかで特にブロックを敷いてくる相手に対してはかなり有効だと思うし、実際にいい攻撃の形を何回も作れたと思う」
左右のウイングバックを三笘と堂安が担った点で、3バックの前に「攻撃的な」という枕詞がつく布陣。先制点をあげた後は攻めあぐねた時間帯が続いたものの、アディショナルタイムの47分に右サイドから堂安があげたクロスを、ファーへフリーで飛び込んだ三笘が頭で決めて前半を折り返した。
たとえ追加点を奪えなくても、絶対に焦れない、という意思が共有されていたと遠藤は明かす。
「前半のうちに追加点を取りたいなかで、もちろんチャンスはあったし、そこで取れていれば、というのもありましたけど、同時に最低限、1点差のままで前半を終えるイメージももっていた。ただ、最後になって相手もちょっと隙を見せたというか、少し前がかりになったところでうまくスペースを使って追加点を取れたので、チームとして常に前向きなプレーを選択していった結果が、追加点につながったと思う」
中国は後半開始とともに5バックにスイッチ。日本の攻撃陣と数的同数の形を取り、逆転するよりも大敗を阻止する戦い方で臨んできた。結果として中盤にスペースが生じ、日本の攻撃に流動性と、町田ら最終ラインの選手も加わる厚みが生まれたなかで52分、58分と南野が連続ゴールを叩き込んだ。
お役御免とばかりに71分に、キャプテンマークを守田に託してベンチに下がった遠藤が続ける。