「別に僕じゃなくても…」狙い通りのセットプレー
「僕へのマークをみんなでブロックして僕をフリーにする。相手はかなりつきづらかったと思います」
遠藤に対してはMFリー・ユェンイーがマークについていた。さらに遠藤の近くにいたDF板倉滉、DF町田浩樹、FW上田綺世にもそれぞれマークがついていた状況で、久保が蹴る瞬間にバスケットボールのスクリーンプレーのような状況を作り出した結果、遠藤はリー・ユェンイーのマークから逃れている。
今年1月のAFCアジアカップのグループステージ第2戦、イラク代表戦の終了間際に頭で決めて以来となる代表通算4ゴール目。雄叫びをあげ、ガッツポーズも繰り返した一撃の価値を遠藤はこう語る。
「別に僕じゃなくてもよかったんですけど、とにかく1点を取ればチームが勢いづく、というのはわかっていたので。その1点目をいつ取れるか、という状況で、準備してきたセットプレーの形で僕がしっかりと取れて、そこからはしっかりとボールを動かしながら追加点を狙っていく。こういう展開のなかで、90分間を通して最後まで集中力を切らさずに、相手をゼロで抑えながら試合を進められたのがよかったですね」
ミャンマー、シリア両代表と、すでに突破を決めていたアジア2次予選を戦った6月シリーズに続いて、森保一監督は最終予選の初戦でも[3−4−2−1]システムを採用した。
左から町田、谷口彰悟、板倉で最終ラインを形成。左右のウイングバックには三笘薫、そして堂安律とサイドバックの選手ではなく攻撃に特化されたアタッカーを、シャドーには南野拓実と久保、さらに1トップには上田が配置された意図を、守田英正とともにリンクマンを担った遠藤はこう語る。