サッカー日本代表 最新ニュース
サッカー日本代表は9/5、2026年北中米ワールドカップ(W杯)の出場権を賭けたアジア最終予選の初戦を迎え、埼玉スタジアム2002で行われた一戦は7−0で中国代表を一蹴した。この試合は右シャドーで先発フル出場し、1得点2アシストの大活躍を見せた久保建英は、前回大会からの自身の成長を実感している。(取材・文:元川悦子)
著者プロフィール:元川悦子
1967年、長野県生まれ。94年からサッカー取材に携わり、ワールドカップは94年アメリカ大会から2014年ブラジル大会まで6回連続で現地に赴いた。「足で稼ぐ取材」がモットーで、日本代表は練習からコンスタントに追っている。著書に『U-22』(小学館)、『黄金世代』(スキージャーナル)、「いじらない育て方 親とコーチが語る遠藤保仁」(NHK出版)、『僕らがサッカーボーイズだった頃』シリーズ(カンゼン)などがある。
「2人が絡むと何かが起きる」違いをもたらした右サイド
2018年ロシアワールドカップ(W杯)のアジア最終予選UAE戦、2022年カタールW杯の同オマーン戦と、日本代表はご存じの通り、最終予選の初陣を立て続けに落としてきた。その”鬼門”を突破することが、2026年北中米W杯への力強い一歩になると、森保一監督も選手たちも強く認識し、9月5日の中国代表戦に挑んだ。
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久しぶりに5万人超の大観衆が集結した”聖地”埼玉スタジアム2002で、日本代表は凄まじい入りを見せつける。レフェリーの無線トラブルでキックオフが5〜6分遅れたものの、そんなアクシデントも彼らには関係なかった。
予想の4バックではなく、3−4−2−1の大胆布陣でスタートしたチームをまず引っ張ったのは、左ウイングバック(WB)の三笘薫(ブライトン)。圧倒的な個の打開力で次々とチャンスメークを試み、中国守備陣を脅かしたのだ。
一方の右サイドは、WBの堂安律と右シャドウの久保建英(レアル・ソシエダ)が東京五輪時代から積み上げてきた好連係を披露。臨機応変にポジションを入れ替えつつ敵陣に迫っていく。久保が大外でのドリブル突破からクロスを入れ、ゴール前の堂安がヘディングシュートを放つという11分の決定機が1つの象徴だったが、「2人が絡むと何かが起きる」という期待感を抱かせる。それはこの試合の大きなポイントだった。
先制点が生まれたのはこの直後。久保が蹴った左CKがニアでフリーになった遠藤航(リバプール)の頭にドンピシャで合い、待望の一撃が生まれた。
「あのセットプレーは練習通り。ソシエダの監督も見てくれたらいいんですけどね(苦笑)」と本人も冗談交じりに言うほど、してやったりのリスタートだったという。