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日本代表 2週間前

大勝の裏で行われていたサッカー日本代表の実験。「角度によってはすごく停滞していた」守田英正の苦心と手応え【コラム】

シリーズ:コラム text by 加藤健一 photo by Getty Images

守田英正が狙っていた「相手が嫌がる動き」

「(CB)3枚、(ボランチ)2枚の僕と航君引き込んで、うちのシャドーをうまく真ん中で受けさせて、っていう狙いでやったんですけど、正直(日本の)CBに(相手FWの)プレスがかからなくて、町田がフリーで受けれちゃうんで。あんまり(相手のプレスを)引き込んでも相手がついてこないんで、結局前に行けちゃうっていうのがあった。でもなんか前に突っ立っててもバランスはいいけど、ボール入った時にちょっと窮屈になるよなとか、いろいろ考えながらやってて…」

 守田の試行錯誤は、2-0で迎えた前半に連続ゴールという形で結実する。町田から縦パスを受けた南野拓実は、三笘薫にパスを送る。5バックに変わっていた相手のディフェンスラインをかき乱すためにポケットに走り込んで、三笘からパスを引き出す。南野は切り返して右足でシュートを放ち、ゴールネットを揺らした。

 実はこのゴールの約90秒前に似たような動きがあった。守田からライン間でパスを受けた南野がペナルティーサークルで待つ上田綺世へパスを出そうとしたが、これが相手に当たって左サイドの三笘の下へ。パスを出した瞬間から走り始めていた守田は、空いていた相手の右WBの裏のスペースに走り込んでいる。三笘からパスを受けた守田はヒールで三笘に戻し、三笘のクロスをファーサイドに走り込んだ堂安律が合わせようとしたが、わずかに合わなかった。

「僕が受けるより奥に(パスを)つけてもらって、それに反応して3人目で入っていくとか、ボックスに入っていく方が動きとしてはスムーズだし、相手として嫌だからそれは狙っていた」

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