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「リバプール・分析コラム」快勝のマンU戦で遠藤航の居場所はなくなった? 予想を上回ったフラーフェンベルフの凄さ

シリーズ:分析コラム text by 安洋一郎 photo by Getty Images

フラーフェンベルフが急成長したポイント

 スロットからの指導を受けたフラーフェンベルフは昨季と全く違う選手へと成長している。

 明確に変わったのが球離れの部分だ。昨シーズンのフラーフェンベルフは主にインサイドハーフで起用され、推進力のある持ち運びでファイナルサードへの進入を助けていた。一方でボールを持ちすぎる癖があり、味方選手にパスを出すタイミングがワンテンポ遅くなることで攻撃が停滞するシーンもあった。

 それが新体制となってからは明確に変わっている。狭いスペースでも失わない技術や推進力のあるキャリーなど、彼の長所を残しつつ、理想のタイミングと形で味方選手にパスを預けることができている。

 結果的にオフサイドでゴール取り消しとなった6分のシーンは、フラーフェンベルフの真骨頂が発揮された場面だ。相手の最前線と2列目の間でCBからの縦パスを受けると、スムーズなターンでコビー・メイヌーの逆を突き、一瞬で置き去りに。ボックス内に向かって斜めにキャリーすることで多くの相手選手を自らに引きつけ、ベストなタイミングでルイス・ディアスへとパスを出し、その後の“幻のゴール“の起点となった。

 こうした一連のプレーは、昨シーズンに多くの出場機会を得ていた遠藤が得意とするプレーではないだろう。「ダイレクトでのターン」「狭いスペースでボールを失わない」「相手に飛び込ませないストライドの大きいドリブル」はフラーフェンベルフだからこそできるプレーであり、この役割をスロットがアンカーに求めるのであれば必然的に彼の重要性は高くなる。

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