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明治安田J1リーグ第29節が8月31日に行われ、浦和レッズはアウェイでFC町田ゼルビアと対戦。2度リードを奪いながら守り切れず、2-2のドローに終わった。ペア・マティアス・ヘグモ監督との別れを決断し、マチェイ・スコルジャ監督を呼び戻すなど、ここからまた1からのスタートとなる浦和。その中で中心になるべき安居海渡は、前回のスコルジャ政権を知る一人として強い覚悟をもっている。(取材・文:元川悦子)
著者プロフィール:元川悦子
1967年、長野県生まれ。94年からサッカー取材に携わり、ワールドカップは94年アメリカ大会から2014年ブラジル大会まで6回連続で現地に赴いた。「足で稼ぐ取材」がモットーで、日本代表は練習からコンスタントに追っている。著書に『U-22』(小学館)、『黄金世代』(スキージャーナル)、「いじらない育て方 親とコーチが語る遠藤保仁」(NHK出版)、『僕らがサッカーボーイズだった頃』シリーズ(カンゼン)などがある。
「マチェイ監督とは1日多くて…」
【写真:Getty Images】
今季から指揮を執っていたペア・マティアス・ヘグモ監督を8月27日に解任し、昨季AFCチャンピオンズリーグ(ACL)制覇を果たしたマチェイ・スコルジャ監督を復帰させるという大ナタを振るった浦和レッズ。スコルジャ監督の来日には少し時間を要することから、8月31日のFC町田ゼルビア戦は池田信康コーチが暫定的に指揮を執った。
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「マチェイ監督とは1日多くて2回はオンラインミーティングをしていた」と池田監督は説明。メンバー選考も話し合いの中で進めたという。今回は安居海渡と渡邊凌磨をボランチに並べ、トップ下に小泉佳穂を置くという采配を見せたが、新たな中盤がどこまで機能するかが大きな注目点となった。
6月30日のジュビロ磐田戦以降、6戦未勝利(雷雨でハーフタイムに中心になった8月24日の川崎フロンターレ戦含む)の浦和にしてみれば、相手が首位・町田だろうが、監督交代という異例の事態に直面しようが、何としても2か月ぶりの白星を手にするしかなかった。
その気迫は選手全員から色濃く感じられた。前半は相手のロングボール・クロス攻撃を阻止するため、ボランチが最終ラインのカバーに入り、守備のバランスを整えながら戦った。
「ダイヤゴナルのボールで相手が競り勝って…っていうシーンが多くある中で、自分たちは中を固める意識で戻っていた。そこでタカくん(関根貴大)とかが対応してくれて、スローインなんかでもうまく守れた」と安居も前向きに言う。
そのうえで、自身は最終ラインに下がって3枚回しの起点としてプレー。渡邊は小泉と横並びになりながらビルドアップやチャンスメークに関わった。ご存じの通り、2人は前橋育英高校時代の同期。プロになってからコンビを組むのは今季が初めてだが、「意思疎通とかは必要ないんで大丈夫です」と渡邊も強調。阿吽の呼吸で立ち位置を取っていたという。