18位:ジュビロ磐田
監督:横内昭展
順位:18位
成績:勝ち点28/得失点-15
ジュビロ磐田はバランス感覚を失っている。以前は下からの前進と上からの前進を相手に突き付けていくことで安定感を手にしていたが、現状はそれを手放してしまっている。勝てない状況を打破しようと、[4-1-4-1]や[4-2-3-1]や[4-4-2]など、色んなフォーメーションを試していることも、もしかすると混乱を招く一因になっているかもしれない。
ジャーメイン良とマテウス・ペイショットというスーパーストライカーを生かしていくために、丁寧に押し込む展開を作り出したい。シーズン当初は2-2の土台を作り出しながら、サイドバック(SB)を高い位置に押し出してサイドハーフ(SH)の出口を使って丁寧に前進することができていた。調子を落とし始めた時期から、セントラルハーフ(CH)が覗いたり、SHが出口となったりしたところにパスを付けられなくなってしまっている。これが繰り返されると、彼らがどんどん手前に降りてきてしまうので、その結果がジャーメインやペイショットの孤立に繋がり、ネガティブ・トランジションが効かなくなってしまう。
また守備の局面でもCHやアンカー(DMF)が晒されることが多くなっているので、きちんと外側に誘導してサイドに圧縮していきたいところだ。以前はソリッドな[4-4-2]を作り出して、SBとSHで挟撃することもできていた。
シーズン当初の丁寧な前進と速さと強さを生かすための攻撃。このバランス感覚を取り戻したい。劇的勝利を掴む機会が多くあり、そのスピリットはまだ死んでない。勝ち点が詰まっている今季のJ1リーグで、一つ一つ粘り強く勝ちを積み重ね、残留を掴み取りたいところだ。