15位:京都サンガF.C.
監督:曹貴裁
順位:15位
成績:勝ち点34/得失点-12
単騎特攻によって分断してしまい、組織としてのプレスを忘れてしまっていた当初から、京都サンガF.C.は見事に復活した。きっかけは0-5でショッキングな敗戦を喫したサンフレッチェ広島戦だろう。そこから守備を見直して組織としてのプレスを取り戻した。
また夏の補強も大当たりだった。特にストライカーのラファエル・エリアスは京都を残留に導く救世主になるだろう。マルコ・トゥーリオ、エリアス、原大智の3トップはJリーグ屈指のパワーとスピード、そして技術を兼ね備える。そしてそれを支える米本拓司と平戸太貴と福岡慎平。速さとトランジションに頼り切るのではなく、ボール保持もチラつかせるようになったので、勝てなかったときよりも断然安定感を手にすることができている。特に平戸の覚醒は3トップを支え、チームの攻撃を作り出している。彼のリンクを作るプレー、ライン間で浮く感覚、そしてそこから繰り出される長短のパスのキック精度は京都の攻撃を支えている。まさに「動く砲台」だ。
とはいえ3バックのチーム、3バック化するチームと対戦すると3トップが引き剥がされて、単騎特攻のプレスに戻ってしまうことがしばしばある。組織としてのプレスを取り戻した今だからこそ、そのもう一つ先の詳細を詰めていきたい。そうすればもっと強力な3トップを生かすことができるだろうし、もっと上を目指せるのではないだろうか。