13位:名古屋グランパス
監督:長谷川健太
順位:11位
成績:勝ち点37/得失点-2
名古屋グランパスは多くのタレントを揃えながらも苦しいシーズンを過ごしている。速攻を仕掛けるために[5-2-3]のハイプレスと[5-4-1]のミドルブロック(ローブロック)を作り出す。しかし[5-2-3]のファーストプレスラインが動かされることが多く、さらされてしまう回数が多いセントラルハーフ(CH)の負担が大きくなってしまっている。
[5-2-3]のプレスが空転し、押し込まれて[5-4-1]を自陣低い位置にセットすることになってしまう。ここから攻撃に転じたときに前に出て行く方法がロングパス頼みになっているのも苦戦の一因だ。そのため、センターフォワード(CF)の収まりが攻撃に出られるか否かの線引きになっており、結果として攻撃に出られる回数が少なくなってしまっているのが現状だ。時折見せるウイングバック(WB)が内側に入りながら出口になったり、センターバック(CB)が幅を作り出して持ち出したりする前進を試合中にもう少しでも見せることができれば、上からの前進が楽になりそうだ。
また、菊地泰智の加入も大きなきっかけになるかもしれない。サガン鳥栖で培ったリンクプレーは名古屋になかったものであり、名古屋が最も欲しいものでもある。森島司と菊地のサッカーが上手い2人で下からの前進を作り出していきたいところだ。タレントが揃っている分、前進ルートを構築できるか否かがこの先の順位を決めていきそうだ。