理想とは程遠いサッカー
8月24日と25日に行われたJ1の9試合の平均気温は28.9度で、浦和レッズ対川崎フロンターレは激しい雷雨のためハーフタイムで中止となった。今月、浦和が悪天候のために試合を中止したのはこれで2度目であり、8月7日の柏レイソル戦も雷雨のためキックオフ直前に中止が決定した。
5年前と10年前の同じ週末、J1リーグを戦うスタジアムの平均気温はそれぞれ2度と3度低かった(2019年は26.8度、2014年は25.9度)。異常気象とそれが私たちの生活に及ぼす影響が世界中でますます注目を集める中、暑さがJリーグの試合展開にも影響を及ぼしていることは明らかだ。
例えば、先週日曜日のヴェルディ対鹿島の試合では気温が29.1度だった。その結果、両チームとも味の素スタジアムの息苦しい環境で流動性を見出すのに苦労し、前半は予想通りやや不安定で、幾度となくプレーが止まったりしていた。
暑さに比例するように、試合の流れを乱す厄介なファウルが続いた。特に綱島悠斗対鈴木優磨のマッチアップは激しかった。そして、楽しくもあった。しかし、後半は足と脳が疲れ始めたのか、試合はより間延びしたものになった。
中立的な立場でこの試合を観た者にとっては、それなりに面白い光景だった。試合がよりオープンになり、試合が進むにつれて凡ミスが増え、ピッチの端から反対側の端へとプレーが移り変わっていく。しかし、選手たちにとって、このような状況は当然理想とは程遠い。
「タフな試合だった」と鹿島の三竿健斗は古巣に敗れた後に語った。「日本の夏の試合はとても難しい。最後の20分、30分でエネルギーを失い、その時間帯に失点してしまった」
28歳の三竿は、ヴェルディがそのような状況を予想していたことを察知していた。鹿島にボールを多く持たせながらも、鹿島がチャンスを作るスペースを与えなかったのだ。