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Jリーグ 3週間前

長谷川元希にはアイデアがある。アルビレックス新潟MFは悔しさも怒りも受け止め、前を向く「そういう面をもっと…」【コラム】

シリーズ:コラム text by 野本桂子 photo by Getty Images

「もったいない試合だった」首位FC町田ゼルビアにも「全然やれる」

 前節・町田戦は、[4-2-3-1]の左サイドハーフとして先発。14分、堀米悠斗との連係からファーストシュートを放ち、25分には、得意の右足アウトサイドで長倉幹樹へクロスを届けるなど、決定的な場面も演出した。

 ただ、リーグ最少失点を誇る町田の守備はタイトだった。50分、長谷川に2度目のチャンスが訪れたが、相手CBに詰められて精度を奪われ、得点につなげることはできなかった。「僕的には、勝点2を落とした試合。首位にどれだけやれるかと思って入ったんですけど、全然やれるなと感じました。むしろ自分たちのほうが主導権を握っていたので、もったいない試合だったと思います。シュートに行けていることはポジティブにとらえて、もっと精度を上げなきゃいけない」と、自分に矢印を向ける。

 それでも、守備での頑張りは無失点につながった。マッチアップした相手の右サイドバック、身長192cmの望月ヘンリー海輝にロングボールが入る際も、「(高さで)勝てなくても競ることで、セカンドボールにできる(を味方が拾える)」としっかりアタック。長谷川がそのタスクを果たしたことで、最終ラインから誰かが競りに出て行くことなく、常に4バックを維持することで守備は安定した。

 縦関係を組んだ堀米悠斗も「元希が望月くんに対してかなり体をぶつけてくれたので、どちらかというとカバーに専念しながらやれた」とうなずいた。長谷川にしてみれば、守備に下がることで攻撃のスタート位置が下がってしまうことにもなったが「自分がプレッシャーを受ければ、自分たちのサイドバックにジャストでプレッシャーがかからない。結果的にサイドバックが前進できれば、自分のポジションも上がる。他の選手が優位性を作れているので、そこに苦は感じていないです」と、チームのために献身した。

 とはいえ、やはり本領を発揮できるのは、攻撃だ。

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