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5戦無敗中のアルビレックス新潟は、31日に豊田スタジアムで名古屋グランパスと対戦する。ここまで24試合に出場しながら、1得点1アシストとなかなかゴールに絡めていない長谷川元希は悔しさを滲ませる。ただ、長谷川のアイデアと献身性は、上位をうかがう新潟の武器になる。(取材・文:野本桂子)
著者プロフィール:野本桂子
新潟県新潟市出身。フリーランス編集者/ライター/インタビュアー。新潟大学人文学部卒業後、地元広告代理店、地元出版社での雑誌編集を経て、2011年からフリーランス編集者・ライターに。同年からアルビレックス新潟の取材を始める。2016年から『エル・ゴラッソ』新潟担当記者に。同年創刊されたサポーターズマガジン『ラランジャ・アズール』(2024年休刊)の編集・取材を8年間に渡り務める。「サッカー本大賞2022」優秀作品&読者賞受賞のサッカー小説『サムシングオレンジ』(藤田雅史著/新潟日報社)編集担当。2024年からアルビレックス新潟のクラブ公式有料サイト「モバアルZ」でもコラム等を執筆。
混戦の中位。アルビレックス新潟が浮上するチャンス
1ケタ順位が見えてきた。
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アルビレックス新潟は、J1第28節・FC町田ゼルビア戦を終えた段階で勝点36を積み上げ、12位につけている。上を見れば、7位から10位には勝点38のチームが並び、彼らとの勝点差は2。ただ下を見れば、15位とも勝点差が3しか離れておらず、非常に緊迫感のあるせめぎ合いが続いている。
今季のJ1は、残すところ10試合。ここ5試合負けなし、3試合連続無失点と好調を維持する中で迎える第29節は、勝点1差で11位の名古屋グランパス。倒せば、24試合ぶりに1ケタ順位へと浮上できるチャンスだ。
リーグ前半戦の同カードは、新潟のホーム開幕戦となった第3節。結果は1−0で、新潟が勝利を収めている。
この試合で決勝点を奪ったのは、今季ヴァンフォーレ甲府から加入したMF長谷川元希だった。0−0で迎えた78分、高木善朗との交代で[4-2-3-1]のトップ下に入ると、その10分後。敵陣のセンターサークル付近でパスを受けると、中央をドリブルで仕掛けてミドルシュートを決めた。
前半はベンチから試合を眺め、ミドルシュートを打てる場面でパスを選択する仲間たちを見て「なんで打たないんだろう」と思っていた。だから、自身がフリーで仕掛けられたあの場面では、「打たなきゃ始まらない」と利き足とは逆の左足を思い切り振った。これがDFに当たって絶妙なループを描き、GKを超えてネットに吸い込まれた。
ホーム開幕戦で、移籍後初ゴールが決勝点。新天地で上々のスタートを切った。
先発とベンチ、トップ下と左サイドハーフ。試合によって役割に変化はあるものの、開幕戦から第13節・浦和レッズ戦で右膝を負傷するまで、毎試合出場。約1カ月間のリハビリを経て、復帰した第18節・鹿島アントラーズ戦からも出場を続けているが、ここまで1得点1アシストという数字には満足するはずもない。