ときには批判を浴びるほど…「長崎の質を吸収して、町田の良さを還元する」
青木の100%とは、町田でもトップクラスだった走力自慢の姿。長崎加入後右サイドバックのトレーニングを積んだとはいえ現時点でやや不慣れな位置を卒なくこなしていることから、今後より良くなる余地はある。圧倒的な走力を披露し続けている左サイドバックの米田のような走力自慢が左右におり、そして多少なりとも質が高まれば、サイド攻撃が強みの長崎にとって大きな武器となるに違いない。
あっという間に首位・清水エスパルスとは9、2位・横浜FCとも8まで勝ち点差は開いた。現状は今季最も厳しいと言わざるを得ないが、今こそ夏の移籍市場でチームに加わりスタメンの座を掴みつつある照山颯人、そして青木がカギを握る。外からの視点を持つ2人だからこそ、客観的に課題を見られる。
特に青木は、ときには批判を浴びるほど勝負に強くこだわり、現在J1で首位に立つ町田の中でプレーしてきた。「僕が長崎の質を吸収して、町田のそういうところ(勝負強さ)を還元して、と上手く混合していけたら」。状況を一変させる可能性を秘める。そのためには新加入だろうと遠慮せず、チームが強くなるために行動すべきだ。
目指すJ1リーグには、J2リーグより遥かに勝負にこだわるチームが揃う。そこで通用するチームになるうえで、長崎は避けては通れない道の真っ只中にいる。
(取材・文:椎葉洋平)