8位:セレッソ大阪
監督:小菊昭雄
順位:8位
成績:勝ち点38/得失点-2
セレッソ大阪はビルドアップ隊とアタッカーがはっきりしている。そこを繋いでいたのが登里享平であり、毎熊晟矢であり、香川真司であり、奥埜博亮だ。サイドバック(SB)が自在に内側を取ったり、一つ前のライン間に入ったり、幅を作ったりして相手を動かしてアタッカーに良い状態でボールを届けることに成功していた。
しかし内在していた弱点がここ最近は露呈してしまっている。それが可変によるネガティブ・トランジションの機能不全だ。ビルドアップする際の土台の安定感を失ってしまっているのが現状で、その理由として可変による移動コストが挙げられる。ポジションを動かしていく最中にボールを引っ掛けられてしまうと、本来いなければならないところに人がいなくなってしまう。これがカウンターを喰らい続けて失点が重なる大きな要因になっている。
そして可変への対策として、ここを狙って突いてくるチームが増えた。特に27節の京都サンガF.C.戦はそれが露呈した一戦だった。守備はある程度安定していただけに、どのようにゴールを奪っていくのか、はたまた攻撃を構築していくのか。ここのバランス感覚を身に付けたいところ。ボールを保持する理由は何なのか、なぜボールを持つのか、という目的を明確にしたいところ。ビルドアップ隊とアタッカーを繋ぐ選手が必要になってきそうだ。