ヴィッセル神戸(2019年)
【写真:Getty Images】
最終順位:8位(14勝5分15敗)
補強期間前順位:12位(6勝3分8敗)
主な夏の補強選手:ジョアン・オマリ、トーマス・フェルマーレン、飯倉大樹、酒井高徳など
ヴィッセル神戸は2017年にルーカス・ポドルスキ、2018年にアンドレス・イニエスタと世界で大活躍を収めてきた選手を補強し、Jリーグの話題をさらってきた。しかし、リーグ戦の順位は9位、10位と中位から抜け出すことは出来ず、翌シーズンも大補強を敢行することとなる。ダビド・ビジャとセルジ・サンペールの獲得でバルセロナ色を強め、山口蛍、初瀬亮など日本代表クラスの実力者も加入し、クラブへの期待感は高まっていた。
開幕5試合は3勝1分1敗でリーグ4位と好調な滑り出しとなったが、そこからリーグ7連敗で順位が急降下。ポドルスキのキャプテンはく奪や前半戦で2度の監督交代など、チームとして不安定な期間が続いていた。攻撃陣はビジャ、イニエスタ、ポドルスキからなる「VIP」トリオや古橋亨梧の活躍で好調だったものの、前半戦で3失点以上の試合が4試合と守備が壊滅的だった。
そのため、神戸は夏に大型補強に乗り出す。元バルセロナのトーマス・フェルマーレンや日本代表経験のある酒井高徳、ジョアン・オマリや飯倉大樹などJリーグで実績を残してきた選手も獲得した。補強後も不安定な守備が露呈する試合はあったものの、第23節終了時点で15位だった順位は8位まで持ち直し、チームを立て直すことに成功した。
神戸はこの年の天皇杯で決勝まで勝ち進み、決勝では鹿島アントラーズ相手に完封勝利を飾った。これが神戸にとってクラブ史上初のタイトルであり、クラブの歴史に刻まれるシーズンとなった。