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【リバプール・分析コラム】サラーがチームの不安要素だ。快勝の中に見えた問題点、依存度を下げる方法は?

シリーズ:分析コラム text by 編集部 photo by Getty Images

サラーの守備意識の低さを解決する方法

 この問題を解決する方法は主に2つあるだろう。


 1つ目はシンプルにサラーに守備をしてもらうこと。しかし、現在32歳のベテランにフィジカル的な負荷が大きいサイドの守備をタスクに与えることは現実的とは言えず、守備での負担が増えることで肝心のゴールが減ってしまう可能性もある。

 2つ目はサラーの代わりを見つけてくること。筆者としては、契約延長の可能性も残されているが、今季限りで契約満了となるエジプト代表へのチームとしての依存度を徐々に下げていくフェーズにあると考えている。

 後任がサラーを師匠と仰ぐハーヴェイ・エリオットになるのか、それとも他クラブから即戦力を加えるのかわからないが、彼が今季限りで退団するとなればその後釜の育成は重要になるだろう。今夏に新戦力を加えないのであれば、エリオットの出場機会を増やしても良いと思う。

 昨シーズンにエリオットはチームで唯一となる全58試合でメンバー入りを果たしていた。しかし、与えられた出場時間は全体の52.8%にあたる2786分のみ。ユルゲン・クロップ前監督も「ただ一つだけ後悔していることがあるとすれば、エリオットに十分なプレー機会を与えられなかったことだ」と、この21歳の若手MFへの起用法をめぐっては後悔の念があったようだ。

 まだ開幕直後ながら、今シーズンもエリオットは引き続き出場時間に恵まれていない。開幕戦では出番なく、第2節ではサラーに代わって83分から出場に留まった。

 そもそもスロット新監督がエリオットの最適なポジションを右WGと捉えているのか、それともソボスライのポジションと捉えているのか現時点ではわからないが、いずれにしてもサラーの代わりとなれる選手を探し、育てる宿題は残されている。

 リバプールの場合は、冬加入のルイス・ディアスやコーディ・ガクポが問題なくチームにフィットした前例があるため後釜探しに焦っていないのかもしれないが、サラーの守備に問題がありそうなことを踏まえると、早めに代役を育ててレジェンドへの依存度を徐々に減らしていくのが得策になるのではないだろうか。

(文:安洋一郎)

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