リーグ戦ラスト10試合に「残留争いに巻き込みたい」
これまでだと後半の選手交代がうまく行かずに、相手に付け入る隙を与える結果にもなっていたが、この磐田戦では相手も次々と攻撃的なカードを切ってくる中で、自分たちのペースを落とさずにやり続けながら最後は、高尾のクロスに終盤は左サイドに回っていた青木亮太が合わせる形で突き放した。
この2点目は勝ち点3という結果にプラスアルファで、チームに与えるものが大きいはず。終盤をベンチから見守った大﨑も「自分は出ている時に、自分の役割を全うしただけなので。全員が最後に体を投げ出すこともできていたし、交代した選手が同じ強度でやれていたというのがポイントなんじゃないですかね」と振り返る。
守備のハードワークと集中を継続しながら、交代メンバーも含めて、自分たちの良さを失うことなくやり切る。ありきたりかもしれないが、それらを全て出し切った結果の2−0の勝利は今後の戦いに大きく繋がることは間違いないだろう。
ただし、最下位である状況は変わらないし、ラスト10試合で残留ラインまで勝ち点7差を逆転するのは生やさしいミッションでないことは確かだ。岡村は「やるしかないです。自分たちのところが分かってるので。上だけを見てやるしかない」と前を向く。
次は14位の川崎フロンターレとホームで戦う。前回はアウェイで3−0の完敗を喫した相手だ。そこでリーグ戦は一旦ブレイクとなり、札幌はYBCルヴァンカップ準々決勝の横浜F・マリノス戦を戦うことになるが、岡村は「勝たなきゃいけない試合で勝てたところはすごい大きかったですし、引き続き続けていかなきゃいけない。川崎も順位が近い相手ですし、6ポイントマッチと言っても過言ではない。川崎も残留争いに巻き込めるようにしていきたい」と言い切った。
(取材・文:河治良幸)