「そこをまずは変えよう」綱島悠斗が意識していたのは…
ジュニア年代から東京ヴェルディの育成組織に在籍し、国士舘大学を経てヴェルディのトップチームに加入した。ルーキーイヤーだった昨季は34試合に出場するも、先発したのは12試合のみ。ただ、本職のボランチだけでなく、センターバック、サイドバック、攻撃的なポジションでもプレーするポリバレントさを見せていた。
プロの舞台を経験する中で、綱島はメンタルの重要性を感じていた。それは、J2からJ1へとカテゴリーを上げた今季、さらに強く感じているという。
「日々の中でどれだけ自分を追い込んでいけるかっていうのは、今シーズンずっと意識していた。トレーニングでやっていたら、俺だったらできるなと。その日々があったから自信に変わりました。プロで戦っていく上で、メンタルは重要な技術の1つだと思うので、そこをまずは変えようと思った」
チーム全体で見ても、勝利を手繰り寄せるメンタル面での成長を見せたゲームだった。立ち上がりは鹿島にボールを回され続け、奪った後もなかなかカウンターにつなげることはできなかった。そこで自分たちを見失わず、やるべきことを貫いた。徐々に攻撃の形を増やせるようになり、まずは前半をスコアレスで終えた。
後半は守備の積極性が1段階上がった。齋藤功佑や谷口栄斗が鋭い出足でインターセプトするシーンもあり、ゴールに迫る場面が格段に増えた中での先制点だった。守勢に回る時間が長い展開の中でも、綱島が“自信”を持ってピッチに立っていたのには理由がある。