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Jリーグ 3か月前

予期せぬ中止。浦和レッズ対川崎フロンターレの今後はどうなる? 「けっこうギリギリ…」懸念される超ハード日程【コラム】

シリーズ:コラム text by 藤江直人 photo by Getty Images

浦和レッズ対川崎フロンターレは今後どう扱われる?

 浦和駒場スタジアムで7月6日に行われた湘南ベルマーレとの第22節は、雷雨の影響でキックオフ時間が30分遅延されて19時3分となった。埼玉スタジアムで7月20日に行われた北海道コンサドーレ札幌との第24節では、雷雨によって後半の開始時間を36分遅らせる措置が取られている。

 さらに中断明けの初戦として埼玉スタジアムで予定されていた、8月7日の柏レイソルとの第25節も、雷雨のためにキックオフ直前の段階で開催中止になった。両チームが協議を重ねたなかで、代替開催日が10月23日に決まったのが今月15日。その矢先に、今度は川崎戦がハーフタイムに中止となった。

 川崎戦は今後どのように扱われるのか。川崎戦のチケットの扱いを含めて、浦和は公式ホームページや公式Xで「本試合の取り扱いにつきましては、決定次第あらためてお知らせいたします」と発表している。

 Jリーグ規約は第63条の「中止試合の代替試合等」で、キックオフ後に中止となった公式戦に関して「当該試合は原則として、中止時点からの再開試合とする」と定めている。それまでの「原則として90分の再試合」と定められていた第63条内の規約が、2010年に改定されていま現在に至っている。

 改定されたきっかけは、2009年9月12日に県立カシマサッカースタジアムで行われた、鹿島アントラーズと川崎によるJ1リーグ第25節だった。ナイトゲームで行われたこの試合は、川崎が3-1で迎えた74分に集中豪雨に見舞われ、約30分の中断後にピッチコンディション不良のために打ち切られた。

 当時の規約にのっとれば「試合無効、90分の再試合」となる。しかし、これに川崎側が異議を申し入れ、直後に開催されたJリーグ理事会で、試合の約6分の5を終えていて、さらに得点差がついている、という理由で中断時点からの再開に変更。10月7日に再開された一戦は、川崎が3-2で制している。

 この一例を受けて、翌年に正式に規約が改定された。実際に試合が途中で中止になり、それまでの試合記録が継続されたのは全カテゴリーで8例。いずれも再開後に関して「出場・エントリーメンバーの制限は設けない」「出場・エントリー選手を変更する場合は、交代枠を使用したとみなさない」として取り扱われている。

 問題は代替日程日で、中止となった柏戦も約2カ月半後にようやく組み込めた。浦和の関係者も「日程的にけっこうギリギリだった」と振り返るように、ともに9月以降のスケジュールがすでに過密状態にある。

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