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出さなきゃよかった…。アーセナル退団で化けた元アカデミー選手6人。クラブと代表で大成功を収めた選手たち

シリーズ:退団で化けた元アカデミー選手6人 text by 編集部 photo by Getty Images

MF:ネイサン・テラ(ナイジェリア代表)

元アーセナルMFネイサン・テラ
【写真:Getty Images】

生年月日:1999年7月5日
現所属:バイヤー・レバークーゼン(ドイツ)
アーセナル在籍期間:2007年~2017年夏

 バイヤー・レバークーゼンは2023/24シーズンにブンデスリーガ史上初めてとなる無敗優勝を成し遂げた。この快挙に欠かせなかったのは、リーグMVPを受賞したフロリアン・ヴィルツらスタメンの選手だけではない。

 特に年明けは負傷者やアフリカ・ネーションズカップの影響でベストメンバーが揃わなかったが、それでも勝ち点を落とさなかったのは、ネイサン・テラのようなサブの選手たちも重要な役割を果たしたからにほかならないだろう。

 主に右ウイングバックのジェレミー・フリンポンのサブとして起用されたテラは、彼が出場停止や休養で欠場したブンデスリーガでの3試合すべてでゴールに関与。ダルムシュタット戦では全2得点を叩き出し、ヴォルフスブルク戦では貴重な先制点、ボーフム戦ではアシストと、彼の活躍がなければ無敗優勝は達成できていなかったかもしれない。

 そんなレバークーゼンの優勝に貢献したテラは、生粋のアーセナルユース出身の選手で、2007年から2017年夏までの10年間を同クラブで過ごした。ところがU-18からU-23(現U-21)へと昇格することができず、サウサンプトンと契約している。

 サウサンプトンでも主力に定着することはなかったが、2022/23シーズンにチャンピオンシップ(イングランド2部相当)でリーグ史上最速優勝を果たしたバーンリーへの期限付き移籍が彼のキャリアを変える。ヴァンサン・コンパニ監督は彼をフィニッシャーとして活かす戦術を取り入れたことで得点力が開花し、リーグ得点王となる17ゴールを決めて優勝と昇格の立役者となった。

 この活躍を受けて引き抜かれたレバークーゼンでも先述した通り、スーパーサブとして活躍しており、ブンデスリーガでは162分に1ゴールとハイペースで得点を重ねている。右ウイングバックのフリンポンの控え以外にも、ツーシャドーの一角や左ウイングバックでもプレー可能で、レバークーゼンが過密日程でもクオリティを落とさないのはこの男がサブとしてこれ以上ない働きをみせているからだろう。

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