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Jリーグ 3か月前

鹿島アントラーズ、須貝英大の試行錯誤は続く。「J1でどう変わったのか」盟友からの興味にも「悔しいっていうか…」【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

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 天皇杯4回戦、ヴァンフォーレ甲府対鹿島アントラーズの試合がJITリサイクルインクスタジアムで行われた。今年で3年連続のこのカードは1−2で鹿島が勝利し、ベスト8へ駒を進めた。古巣対決となったDF須貝英大は、2022年には天皇杯優勝も共にしたかつての仲間に自身の成長を見せることはできたのだろうか。(取材・文:元川悦子)

著者プロフィール:元川悦子

1967年、長野県生まれ。94年からサッカー取材に携わり、ワールドカップは94年アメリカ大会から2014年ブラジル大会まで6回連続で現地に赴いた。「足で稼ぐ取材」がモットーで、日本代表は練習からコンスタントに追っている。著書に『U-22』(小学館)、『黄金世代』(スキージャーナル)、「いじらない育て方 親とコーチが語る遠藤保仁」(NHK出版)、『僕らがサッカーボーイズだった頃』シリーズ(カンゼン)などがある。

須貝英大にとっては古巣との対戦

鹿島アントラーズの須貝英大
【写真:Getty Images】

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 2023年王者の川崎フロンターレが3回戦敗退を強いられるなど、今年も混とんとした戦いが続いている天皇杯。8月21日にはラウンド16の8試合が行われ、最大の注目カードと位置づけられたのが、ヴァンフォーレ甲府と鹿島アントラーズの一戦だ。

 今季リーグ戦の順位だけを見ると、甲府がJ2・14位、鹿島がJ1・3位で、明らかに鹿島の方が格上のはずだが、天皇杯では2022、2023年ともに甲府が鹿島を破っている。しかも、2022年の甲府はJ2クラブにもかかわらずファイナルでサンフレッチェ広島を倒して優勝。23/24シーズンのAFCチャンピオンズリーグ(ACL)初参戦を果たしている。

 記念すべき戴冠の瞬間を甲府の一員として経験したのが、現在は鹿島所属のDF須貝英大である。2021年に明治大学から甲府入りした彼は山梨県中央市出身で、クラブからも地元出身選手として注目度は高かった。ルーキーイヤーの2021年こそ18試合出場にとどまったが、2022年は41試合5得点という特筆すべき活躍を見せ、甲府のタイトル獲得の原動力となったのだ。

 そして2023年は主将に就任。キャプテンマークを巻いて左右のサイドバック(SB)や3バックの左DFとして獅子奮迅の働きを見せていた。その須貝に鹿島から予期せぬオファーが舞い込んだのが昨年7月のこと。彼の明治大学の同期である常本佳吾がスイス1部・セルヴェットへの移籍が決まり、後釜として白羽の矢が立てられたのだ。

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