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Jリーグ 1か月前

「すごく懐かしい」横浜F・マリノス、ポープ・ウィリアムが辿り着いた恩返しの舞台。GK4番手時代も「思い出が…」【コラム】

シリーズ:コラム text by 藤江直人 photo by Getty Images

チームは悲願の初タイトルも、当時の序列は4番手

 東京都日野市で生まれ育ったポープは、東京ヴェルディのアカデミーから2013シーズンに、当時J2で戦っていたトップチームへ昇格。しかし、3シーズンで公式戦出場が1試合にとどまった状況を受けて、出場機会を求めて2016シーズンにJ2のFC岐阜、2017シーズンには川崎へ期限付き移籍した。

 当時の川崎での序列は守護神のチョン・ソンリョン、セカンドキーパーの新井章太、アカデミーからのクラブ生え抜きの安藤駿介に次ぐ4番手。最終節での大逆転でJ1リーグを制し、悲願の初タイトルを獲得したシーズンを通じて出場機会は得られなかったが、将来性を見込まれてオフには完全移籍へ移行した。

 続く2018シーズンも公式戦には出場できなかった。それでも、等々力で行われた湘南ベルマーレとのJ1リーグ第2節で初めてベンチ入りを果たすと、5日後に再び等々力で行われたメルボルン・ビクトリーとのAFCチャンピオンズリーグ(ACL)グループステージ第3節でもリザーブに名を連ねている。

 ベンチ入りしたのはこの2試合だけだったが、リーグ戦で連覇を達成した川崎で共有した濃密な2年間を、ポープはいまも忘れていない。2019シーズン以降は大分とファジアーノ岡山へ再び期限付き移籍し、2021年には今度は完全移籍で大分へ加入。試合出場を積み重ねていく原動力になった。

 ちなみに、同シーズンは先述の天皇杯準決勝に加えてもう1試合、等々力で行われた川崎とのJ1リーグ第7節でもベンチ入りしている。2022シーズンからは当時J2を戦っていたFC町田ゼルビアへ加入し、このオフにマリノスからのオファーを勝ち取り、守護神を担って初めて等々力のゴールマウスに立った。

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