19位:サウサンプトン
【写真:Getty Images】
監督:ラッセル・マーティン(2年目)
23/24リーグ戦成績:26勝9分11敗(チャンピオンシップ4位)
19位には、今夏に日本代表DF菅原由勢が加入したサウサンプトンを予想した。
ローンバックを除いても、開幕前の時点で10選手を補強する積極性をみせている。特に大きいのが、昇格が決定したことでマンチェスター・シティからの買い取りオプションが行使されたU-21イングランド代表DFテイラー・ハーウッド=ベリスとウェストハムから買い取ったフリン・ダウンズの両名だ。
昨季のバーンリーを代表するように、チャンピオンシップ時代の主力を完全移籍で獲得できないことはチームの弱体化に繋がり、まさにバーンリーにおけるハーウッド=ベリスの獲得逸はその代表例だ。バーンリーはこのU-21イングランド代表の主将を買い取ることができなかったが、サウサンプトンは完全移籍で獲得することに成功。今季がプレミアリーグでのデビューシーズンとなるが、その実力には文句をつけようがない。
一方で懸念点もある。1つ目が失点の多さだ。昨季のチャンピオンシップで1位となる62.3%のポゼッション率を記録したサウサンプトンは、かなりリスクがある形で敵陣に押し込む。その割にはCBにスピード系の選手がおらず、カウンターを食らうと高い確率で失点を許していた。昨季も結果的に昇格にこそ成功したが、リーグ戦46試合で63失点を喫している。
2つ目が主力の多くがプレミアリーグの壁に当たっていることである。チームの絶対的エースであるアダム・アームストロングはチャンピオンシップにて、通算232試合で77ゴールを決めているが、プレミアリーグでは69試合で4ゴールと結果を残すことができていない。チームの中盤の核であるダウンズもウェストハムでは主力になり切れなかった。
コアの選手である彼らが活躍をしなければ残留が難しくなるだろう。その中でも希望の存在となっているのが、昨シーズンに降格したシェフィールド・ユナイテッドでインパクトを残したベン・ブレレトン・ディアスだ。積極性を活かして、昨季プレミアリーグで6ゴールを決めたチリ代表のウイングストライカーには即戦力としての活躍が求められている。
彼とブラックバーンで同僚だったアダム・アームストロングとシェフィールド・ユナイテッドで同僚だったキャメロン・アーチャーの間に相乗効果が生まれれば、残留の可能性も見えてくるかもしれない。