13位:フラム
【写真:Getty Images】
監督:マルコ・シウバ(4年目)
23/24リーグ戦成績:13勝8分17敗(13位)
13位には、プレミアリーグとチャンピオンシップ(イングランド2部相当)を行ったり来たりする“ヨーヨークラブ“を脱却しつつあるフラムを予想した。
昨シーズンのフラムは絶対的エース、アレクサンダル・ミトロビッチの幻影を追いかけながらの1年間となった。序盤戦はラウール・ヒメネスやカルロス・ヴィニシウスら実績十分な選手たちが先発起用されていたが、最終的にレギュラーに定着したのは5月に23歳の誕生日を迎えたばかりのロドリゴ・ムニスだった。
2021年夏に20歳の若さでフラメンゴから引き抜いていた大器が覚醒し、今年2月と3月だけで8ゴールを記録。今季からは前エースであるミトロビッチが背負っていた9番を継承する。
ようやくセルビア代表FWに代わる絶対的なストライカーが確立したが、得点源がいないという問題以上に課題となっていたのが主力の高齢化だ。昨シーズンプレミアリーグでのスタメンの平均年齢は最も高い28歳と319日で、今夏の移籍市場では「若返り」がテーマとなっている。
主将を務めていた36歳のティム・リームと左WGのレギュラーを務めていた35歳のウィリアン、31歳のボビー・デコルドバ=リード、29歳のジョアン・パリーニャらが退団。代わりに獲得したエミール・スミス・ロウ、ホルヘ・クエンカ、ライアン・セセニョンの3名は全員24歳で多少は選手が若返った。
世代交代を進めている中で直面する可能性が高いのが、プレミアリーグ屈指の潰し屋として評価を高めていたパリーニャの後釜探しだ。開幕時点では彼の後釜を確保しておらず、プレシーズンでは昨季までトップ下だったアンドレアス・ペレイラを一列下げて起用している。
しかし、このブラジル代表MFはマンチェスター・ユナイテッド時代にボランチでの起用に苦しんだ過去があり、完璧な穴埋めとはいかないだろう。残りの移籍市場で即戦力の守備的MFを獲得することが得策だと思われるが、果たして首脳陣たちは層が薄くなったCBも含めて新戦力の獲得に動くのだろうか。