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Jリーグ 1か月前

浦和レッズ、関根貴大は悩んでいる。今の自分は「見ている人にしたら楽しくない」。先輩・原口元気も「分かるよ」【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

「分かるよ」兄貴・原口元気の言葉

「元気君に『いろんなことを意識しすぎるとうまくいかなくなる』といった話をしたら、『分かるよ』と言ってくれましたね。今までだったら『そんなこと考えるなよ』って感じだったと思うけど、課題とか消化しきれないものを共有してくれた。頼りになる兄貴だなと感じましたね」

 先輩との再会によって、「まずは自分自身のプレーにフォーカスすべき」という考えを強めた関根。目指すものを明確にして再開後のピッチに立っている。

 ただ、鳥栖戦・鹿島戦ともに左FWで先発しているのだから、もっと局面打開力や躍動感を示したかったところ。後半に入って鹿島もギアを上げ、最終的にスコアレスドローという結果になり、順位も暫定10位にとどまったからこそ、「もっと自分がやらないといけない」という思いを高めたに違いない。酒井宏樹(オークランドFC)や岩尾憲(徳島)など今夏だけで5〜6人の主力級が去った今、新生・浦和は「1人1人がチームを勝たせられる集団」へと変貌を遂げるべきなのだ。

 この日の41分に柴崎岳に削られ、右足首を負傷した際、痛みを押して渡邊の決定機をお膳立てした大久保智明が「今の順位とか昨年優勝できなかったことの責任はある。みんながチームのために走って戦うことをより強く意識しないといけない」と鬼気迫る表情で語っていたが、そういうマインドを関根ら経験豊富な面々を中心に浸透させていかなければいけない。

 今季終盤の浦和が浮上できるか否か…。背番号14の担う部分は少なくない。

(取材・文:元川悦子)

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