「周りについて来てもらえるようにしないと…」
「前半は戦術的にほぼ完璧だった」とペア・マティアス・ヘグモ監督が言うように、この日の浦和は非常にいい入りを見せた。フリーマンのように動く鹿島のエースFW鈴木優磨を確実にマークし、推進力ある2列目もブロックを作って阻止。高い守備意識が感じられた。
今季鹿島の重要な得点源になっている右サイドバック(SB)に対しても、関根と大畑歩夢がうまく連係して決定的なチャンスを作らせなかった。
「逆サイドのサイドチェンジはすごく狙ってくるというのは分析でも言っていた。自分が前にかかるのか、下がるのかっていうのは自分のフィーリングにもかかってたと思うので、そこは注意深く相手を観察しながら、最低限の仕事はできたかなとは思います」と関根は言う。
そうやって全員が献身性を見せていただけに、早くゴールがほしかった。実際、関根自身も開始15分にGK早川友基と1対1となるチャンスを迎えたが、決めきれなかった。渡邊凌磨の2本の決定機含め、ここ一番で点を取れないのが今の浦和だ。そのあたりは関根自身も大いに悔しさをにじませた。
「今季はケガもあって出遅れたし、数字で言ったら全然、結果が残せていない。そこを出さないと、いくらキャプテングループの一員でも説得力がないと感じている。まずは自分が結果を残して、周りについて来てもらえるようにしないといけないんです」
関根が苦渋の表情を浮かべるのも、近年、副キャプテンという立場を任されながら、納得いくパフォーマンスを出せないことが多かったからだ。