1位:アーセナル
【写真:Getty Images】
監督:ミケル・アルテタ(6年目)
23/24リーグ戦成績:28勝5分5敗(2位)
アーセナルを2024/25シーズンのプレミアリーグ優勝に予想した。開幕時点では、昨シーズンに優勝争いを演じたマンチェスター・シティは戦力ダウン、リバプールはアルネ・スロット新監督の下で理想のスカッドが揃っていないことを踏まえると、ミケル・アルテタ監督のチームが一枚上手になるかもしれない。
昨シーズンにアーセナルは限りなくプレミアリーグのタイトルに近づいた。しかし、ジョゼップ・グアルディオラ率いるマンチェスター・シティの牙城を崩せず2位でのフィニッシュ。その他のタイトルも獲得できず無冠に終わった。
しかし、これらの出来事を優勝までの“過程“と捉えれば決して無駄ではない。シーズンを追うごとにチームが上積みできていることは明らかで、今夏の移籍市場ではCBと左SBで計算できるイタリア代表DFリッカルド・カラフィオーリを獲得。レアル・ソシエダとの契約が残り1年に迫ったミケル・メリーノの獲得にも動いており、主力の流出がない中で即戦力級の選手が集まろうとしている。
昨シーズンにアーセナルが無冠に終わったのは、今年4月の第3週に行われたプレミアリーグ第33節のアストン・ヴィラ戦とUEFAチャンピオンズリーグ(CL)準々決勝バイエルン・ミュンヘン戦で2連敗した影響が大きい。この直前までアーセナルは年明け以降、ハイプレス・ハイラインの練度が高まったことで、ほとんど失点することがなかったが、この2試合では明らかに運動量が落ちてしまって力尽きていた。
しかし、その後の試合で大崩れしなかったのは、前線からの守備強度を緩めても勝つ方法を覚えたから。強度を高めて前に行く試合と堅い守備ブロックを敷いて守りから入る2パターンの戦い方の精度が上がったのは、過密日程の中でプレミアリーグ制覇を目指す上では大きな意味を持つだろう。
主力選手とベンチメンバーのクオリティの差については今夏の移籍市場で縮まるだろう。昨季まで、エディ・エンケティアやエミール・スミス・ロウ、リース・ネルソンらは攻撃的な選手にも関わらず、指揮官からの信頼が足りておらずビハインド時でも起用されることは少なかった。彼らが放出、もしくは放出濃厚となっている中で、新戦力が加われば選手起用の幅が増え、指揮官が苦手としているターンオーバーの精度も上がると予想される。
これらが全て上手い方向に進めば、2003/04シーズン以来の優勝の可能性が見えてくるのではないだろうか。
(文:安洋一郎)
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