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Jリーグ 1か月前

次の瞬間、飯倉大樹は激昂した「それに気付いているから」。今の横浜F・マリノスを語りつくす【コラム】

シリーズ:コラム text by 藤井雅彦 photo by Getty Images

「オレがこういうことを言ったらいけないのかもしれないけど」

「今は優勝した時からいろいろなものを手放して、新しいことをやろうとしてうまくいかない時もあるけど、その中で原点に戻って軸の強さを確かめないと次のステップに進めない。うまくいかないことも受け入れて、なぜうまくいかなかったかを考えるべきだと思う。


 試合中は難しいけれど、考えてアジャストすることが必要。うまくいかなかった時に、誰が行動を起こせるか。オレがこういうことを言ったらいけないのかもしれないけど、優勝した時のメンバーと今のメンバーでは、今のほうが明らかに個人のレベルは低い。ベースをしっかりと作り直して、そこから選手にどういうタレント性があるかで成長が変わっていく。選手の特徴をベースの上に乗せてあげないとブレてしまう。

 大事なのはチームがベースを持って、その中で選手が自分をアピールする、個人が成長することにフォーカスすること。優勝した時は点を取れる選手がいて、リズムを変えられる選手がいた。今はそういう選手が少ないなら、チームとして育てるとか、個人として上がっていくしかない。ベースの上でね」

 歯に衣着せぬ発言は、積み上げてきた実績と自信があるから。無責任でも他人任せでもない。当事者として何をすべきかを最も理解している選手が、飯倉だ。

 この試合、38歳のベテランGKはJ1通算300試合出場を達成した。節目のゲームを勝利で飾れなかった事実は悔しいに違いないが、個人の話は二の次といった様子でチームの現状を語り尽くす。

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