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明治安田J1リーグの第25節、川崎フロンターレ対ヴィッセル神戸の試合がUvanceとどろきスタジアム by Fujitsuで行われ、3−0で川崎が勝利した。この試合で2人の退場者を出した神戸のフラストレーションは試合終了後も収まらず、監督・選手は審判団に判定の説明を求める事態となった。(取材・文:藤江直人)
公式記録は「S2」一発退場はなぜ起きたのか
Jリーグが公式戦後に発表する公式記録には「警告・退場」の欄があり、イエロー及びレッドカードを提示された両チームの選手名と背番号、時間に加えて、理由が記号で簡略されて記されている。
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川崎フロンターレのホーム、Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsuで7日に行われたヴィッセル神戸とのJ1リーグ第25節。63分に一発退場した神戸のDFマテウス・トゥーレルの理由は「S2」だった。
公式記録の別の欄に目を移せば「S2」は「乱暴な行為」となっている。神戸のゴールキックでプレーが再開される直前。トゥーレルがはたらいた「乱暴な行為」を、あらためて振り返ると次のようになる。
まずは左サイドからDF三浦颯太があげたクロスに、ファーサイドでトゥーレルと、57分に頭で先制ゴールを決めていたFW家長昭博が飛び込む。必死に体を寄せたトゥーレルのマークの前に、家長のヘディングシュートは枠をとらえられずにゴール裏の看板を直撃。ボールはピッチ内にはね返ってきた。
神戸の左サイドで止まったボールの近くにはトゥーレルがいた。そして、GK前川黛也はゴールキックで試合を再開させるべく、ボールへ近づいていったトゥーレルがわたしてくれるのを待っていた。
しかし、トゥーレルは前川に向かってではなく、ボールを左タッチラインの外へ蹴り出した。ここで前川は振り返ってボールパーソンにボールを要求し、受け取った直後に笠原寛貴主審の笛が鳴り響いた。
何が起こったのかと思って再びピッチ上に視線を向けると、トゥーレルにカードが提示されていた。しかも一発退場を告げるレッドカード。トゥーレルとセンターバックを組み、川崎戦ではゲームキャプテンを務めていた山川哲史も慌てて振り返り、両手を広げるポーズを介して判定に対して疑問を投げかけた。
「僕自身はトゥーレルのそれを見ていなかった、というのもありますけど…」
山川はこう断りを入れたうえで、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)による確認を終え、正式にトゥーレルの退場がコールされた後に、笠原主審から聞いた説明の一部を明かした。